【啓進塾】
曽根嘉浩塾長
読解力はすべての教科の基本
読解力を伸ばすために家庭でできる3つのこと
中学受験を突破するためには、読解力は欠かせません。なぜなら、どの教科も問題の意味を理解しなければ解けないからです。例えば算数の問題は、感情のない数量の入った説明文です。算数に苦手意識がある子でも、国語の要素で問題文を読み解く訓練をすれば必ずできるようになります。ここでは、家庭でできる読解力の伸ばし方を紹介しましょう。
1つ目は読み聞かせです。聞きながら場面を思い浮かべ、登場人物が動き出さないと読解はできません。情景を思い浮かべながら読み解く力をつけるには、幼児期から徹底的に聞く機会を設けることが大切です。動画では、自分で情景を思い浮かべる必要がなく、受け身になってしまうからです。自分でも読める年齢になったら、低学年は挿絵入り、学年が上がるにつれて挿絵のないものという順番で様々な分野の文章に触れさせましょう。
2つ目が書き写しです。できるだけ名作といわれる文豪の作品を児童向けに書き直したものを選んでください。毎日400字くらいの書き写しを続けると、いい文章が持つリズムを体に刻むことができ、3~4ヶ月続ければ格段に書く力が身につきます。
3つ目が親子の交換日記です。子どもとゆっくり関われないお父さんにおすすめです。コツは、子どもが1行書いてきたら、親も1行、2行書いてきたら2 行返すようにするということです。そのうちに、子どもは自分がたくさん書けばたくさん返してもらえるということに気づいて、たくさん書くようになります。
いずれも楽しみながらやることが大切です。
問いを見てその意図を汲み取りながら求められている答えを導き出す訓練は、小6 の夏以降で十分なので、まずは読み解く力の土台作りに時間をかけましょう。