塾コラム

【早稲田アカデミー/SPICA自由が丘校】
〝楽しい〟が高める数学力

更新日 : 2019/06/05

早稲田アカデミー / SPICA 自由が丘校 丸谷 俊平 校長

早稲田アカデミーが誇る「NN 開成クラス」の算数担当。現在は最難関専門塾 SPICA の校舎責任者も務める。巧みなテンポで子供たちを思考の世界へ引き込みます。


16年9月に開校した、早稲田アカデミーが運営する最難関中学受験進学塾「SPICA自由が丘校」。「量より質」という視点で、新作問題を中心に論理力を鍛錬する講座を展開。19年度は筑駒・開成・灘に71名の合格者を輩出するなど着実に実績を上げつつある。今回は、同校の丸谷俊平校長に、中学受験における算数一科目入試増加の背景や算数教育で大切なことなどを伺った。

算数一科目入試で数学的センスを見る

 近年の中学入試の傾向の一つとして、算数一科目入試が増えていることがあげられます。一般的な中学入試は、国語、算数、理科、社会の4科目が中心ですが、国語と算数の2教科入試を取り入れる学校や、算数の配点を高くする学校が多くなってきました。ここ数年は算数一科目のみの入試スタイルを取り入れる学校が増え、19年度には世田谷学園中、巣鴨中などの伝統校が採用したことから一気に注目度が高まりました。

 算数一科目入試は、答案はもちろん、解答に至るまでのプロセスも採点の対象にしている学校も多いようです。問題のレベルは年々高くなってきており、今まで見たこともない未知の問題が出題されることも。すると学校で教わった知識だけでは解けないため、その場であれこれ考えを巡らせ、時間内になんとかして解答の糸口を見つけ出さなければなりません。つまり学校側としては、解答に至るまでのプロセスを採点することによって、論理的であるかどうか、最後まであきらめずに突破口を見出そうとする姿勢があるかどうかを見極めたいとの思惑があるのでしょう。

 このように、詰め込み型の知識では解けない算数問題を出すことによって、数学的なセンスを持つ子どもを一人でも多く入学させたいという意図が感じられます。入試の時点から、採りたい生徒像を明確化しているのです。

 こうした入試形態は、塾側から見てもとても興味深いものです。というのも、従来の中学入試では、単純な計算問題などで「正確に答えられる力」が求められていました。しかし、算数が得意なトップクラスの子どもの中には、前半の計算問題は不正解でも、後半の難しい問題は解けてしまう子が少なからずいます。しかしこの試験の場合、数学的な潜在能力があるにもかかわらず、前半の点数が伸びずに評価対象から外されてしまうことがあるわけです。

 その点、算数一科目入試は、「数の性質」「場合の数」「規則性」など多くの小学生が苦手とする単元が出題されており、数学的センスの見極めにはとても有意義な取り組みだと言えます。当塾でも最難関校をめざす学力の高い子どもが、算数一科目入試の学校を併願するケースも見られます。今後、このスタイルの増加によって、算数が得意な子どもが本来の力を発揮できる機会が、ますます増えていくと思われます。

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