東京農業大学第一高等学校中等部
共学校

【総合学習】大学施設で味噌作り
中高大連携による味噌作りと専門的な課題研究
「知耕実学」が生徒の向学心を実らせる
[ この記事のポイント ]
東京農大と連携した本格的な味噌作りなどの体験型総合学習。
学問分野別に興味・関心を能動的に探究する中3の課題研究。
生徒主体の学校行事。クラスで盛り上がる合唱コンクール。
豆から育てて味噌を仕込み 販売できる「製品」にする体験
「知耕実学」を理念とする農大一中。隣接する東京農業大学の施設を使っての体験型総合学習は同校の特徴の一つだ。生徒たちは中1で大豆、中2で米、中3で味噌作りを体験する。
中2の米作りは農大厚木キャンパスの田圃で5月に田植え、7月に除草、10月に稲刈りを行う。「稲を育てる」という理科的な実習であると同時に、「米を調理して食べる」という家庭科を含む総合学習となっている。
中3の味噌作りは、設備の整った大学の食品加工センターで味噌を仕込み、発酵を経て袋詰めまで行う本格的なもの。東京農大の教授から「発酵食品とは何か」の講義を受け、食品加工センターで食品の製造、管理、流通などについて学ぶ。「独特の臭いや空気を感じながら、店舗で販売できるレベルの製品を、生徒が自分の手で一から作り出す。他ではなかなかできない貴重な体験だと思います」と学年主任の花見哲也教諭は話す。