鷗友学園女子中学校
女子校

校内にある畑でラディッシュを収穫している様子
創立時から堅持する全人教育の中で
倫理観を備えた〝小さな科学者〟を育む
[ この記事のポイント ]
人格と教養の育成を重視し、オンラインでも全科目を実施。
女子特有の発達過程を踏まえた独自の理科カリキュラム。
「科学と倫理」について問う理科のルーブリック評価。
すべての学びを大切にする 「日本で一番学校らしい学校」
「全人教育」を礎に、八十五年の時を刻んできた鷗友学園。その歴史の上に大井正智校長は改めて今、「日本で一番学校らしい学校をめざします」と語る。学校らしい学校とは、勉強はもちろん友人との関係づくり、部活動、行事を始めとする自治活動など、学校で行われるすべてを学びと捉え大切にする学校である。
未曾有の事態を迎えたコロナ禍にあっても、その精神が揺らぐことはない。早々にオンライン授業を開始した当校だが、GW明けからは通常通りの時間割に基づき全科目を実施。実に鷗友らしい取り組みで、「主要科目だけ行うという選択肢はなかった」と大井校長はいう。例えば「園芸」の授業では、ラディッシュを栽培するために種・土・鉢をセットにしたキットを生徒の自宅に送付し、オンライン授業で種蒔きを教授した。すると生徒からは「発芽に感激した」「成長を見るのが楽しみで数時間おきに観察してしまう」などの感想が届いた。構内の畑で行う普段の実習とは異なり、自分の手元にあるからこそ日々の成長を観察することができる。その分、より一層愛着心も育まれた。鷗友にとって大切な学びだ。