上宮学園中学校
共学校

ICT環境を備えた新校舎が竣工
創立130周年を迎え新校舎が竣工
自己成長を促す工夫や仕掛けが満載
[ この記事のポイント ]
一昨年、同一学園内の「上宮太子中学校」と統合し、校名を「上宮学園中学校」と改めた。しかし、浄土宗をベースにした伝統の人間教育の根幹は、何一つ姿を変えることはない。トピックは、新校舎の完成。創立130周年を迎え、新たな取り組みが次々とスタートしている。
校訓・学順を浸透させるツール 「上宮ルーブリック」で成長を実感
浄土宗の宗祖・法然上人を校祖として、明治初期に開校。校訓の「正思明行(せいしめいこう)」は「正しい思いを抱き、それを実行に移し、継続していくことが大切である」との意味が込められている。この教えを実行する学順として「一に掃除(心身と環境の整理整頓)、二に勤行(日々の努力や精進)、三に学問(その上で学び、問うこと)」を標榜。と言っても、中学生にこれらの本質を理解させるのは難しい。そこで2年前、校訓や学順を具体的かつ細かな行動目標として可視化した「上宮ルーブリック」を作成。たとえば、“掃除”で言えば「教室の清掃をしない」にはじまり、「公の場所であっても自主的に清掃できる」までの到達度合いを5段階で表示。これらを恒常的に確認、振り返らせることで、今の自分に何が不足しているのか、補うべき能力は何か等を気付かせていく。
「豊かな心を育む情操教育の根幹を担うのが、この上宮ルーブリックです。きちんと活用することで、自分自身の成長を必ず実感できます」と末金教頭。記載されているのは宗教観ではなく、実社会の中で多様な人と関わりを持ち、協働するために不可欠な項目ばかり。人間力を磨くための道標として、また6年間の成長記録としても有効なセルフチェックツールだ。