東邦大学付属東邦中学校
共学校

「ブラック・ジャックセミナー」ではシミュレーターで手術体験ができる
思い切り背伸びをした学習体験が 宇宙や医学など様々な進路を切り拓く
[ この記事のポイント ]
付属校ならではの中高大連携教育で最先端の学問を体験。
生徒の「意思」や「志」を大切に「自分探し」を促すリベラルアーツ型教育。
約半数の生徒が推薦枠で入学可能な充実した進学ルート。
好奇心・知識欲を刺激する
「学問体験講座」
同校は東邦大学の付属校という恵まれた環境を生かし中高大連携教育に定評がある。「学問体験講座」は、大学でどのような学問を究めていくのかを知る好機となる。講座は「自然科学講座」「生命科学講座」「人間科学講座」など、東邦大学や他大学との連携のもとに実施されている。年3回、全学年の生徒を対象としており、希望者は興味関心のある講座を自由に選択可能だ。特に医学・医療系学部を中心とした自然・生命科学の総合大学の付属校である強味を活かした最先端の学問を体験できるのは魅力的。中でも特筆すべきは外科実習体験「ブラック・ジャックセミナー」だ。同校では半数近くの生徒が医学部進学をめざすが、医師という職業への理解を深めるため、東邦大学医療センター佐倉病院に赴き、実際の医療現場で手術や医療を体験する。内視鏡手術シミュレーターを用いた手術体験や、電気メスで模擬皮膚を切開・縫合したりと、その内容は実に本格的だ。
そのほか、薬学部5・6年次の学生が取り組むレベルの実験である「フェナセチン(鎮痛薬)の合成」、ロボット製作やプログラミングを体験できる理学部情報科学科の「ロボットを作ってみよう」など、多様な講座を開講。生徒は各々が興味のあるものを選択し知的好奇心を満たしている。上野唯一・広報部長は「思い切り背伸びをした経験は、生徒の好奇心をかき立て、可能性を飛躍的に広げる」と語る。昨年12月の講座「レーザーで光をみる」には中1、2年生が参加したが、授業ではまだ習っていない内容にもかかわらず、受講生は皆、説明に聞き入り実験にも積極的に取り組んでいた。伸び伸びと興味の赴くままに様々なことを経験してもらいたいとその思いを語る上野教諭。その成果は医学部を始めとした難関国公私立大学の理系学部への進学実績だけでなく、全米ロボットコンテストでの入賞チーム結成や宇宙飛行士の金井宣茂氏など国際的に活躍している人の誕生にも表れている。