和洋国府台女子中学校
女子校

教科書を音読するラウンド3
英語教育と日本文化教育を両輪に
国際派女性を育成する
[ この記事のポイント ]
1.繰り返し学ぶ「和洋ラウンドシステム」で英語力を高める。
2.きめ細やかな英語教育で英検3級以上合格をめざす。
3.「日本文化」の教養と日本人としての美意識を修得する。
和洋ラウンドシステムで「使える英語」を身につける
和洋国府台女子の英語教育は、1年間で教科書を5回繰り返して学ぶ「和洋ラウンドシステム」を導入している。一般的な英語の授業では、1年かけて教科書の全単元を学習するが、和洋ラウンドシステムでは教科書を反復して学ぶことで定着を図り、無理なく英語力を身につけていく。ラウンド1の段階では教科書は使わず、リスニングで全体のストーリーを把握。ラウンド2では英文の並べ替えをするリスニング、ラウンド3で初めて教科書を開いて音読を行う。ラウンド4では音読活動と穴埋めプリントを使い、自分で本文を再現する。そして最終となるラウンド5では、イラストを見ながら教科書の内容を自分の言葉で説明。1学年で5回リピートして学ぶことで3学期の終盤には、教科書の表現をすべて暗記している生徒も多い。
「本校の英語教育がめざすのは、自分の言葉で英語を話せて書けるようになること。英単語を多く知っていても、とっさの場面で使えなくては意味がない。和洋ラウンドシステムで同じ表現を何度も聞いたり話したりすることで、最初は英語を発することができなかった生徒も、3学期にはイラストを見ただけで教科書の表現が使えるようになる」と英語科の直井一馬教諭は言う。
授業では、時事的なテーマを取り上げるなど多角的に知識を修得する。「こうしたやりとりの中で使われる英文が、教科書に出てくるフレーズと同様だと理解できると生徒たちは自然と英語を話し始める。日頃学んでいる英語を多様なシーンで実際に使えることに気づき、ますます学習意欲が高まっていく」と直井教諭。和洋ラウンドシステムでの英語学習の成果として、中学卒業時には8割以上の生徒が英検3級に合格。さらに、ネイティブ教員による少人数制授業やイングリッシュマラソンを用いた自学自習する生徒の育成、リーディングマラソンでの単語力増強などを導入。大学入試だけでなく、その先の人生において役立つ英語力を育成している。