桐朋女子中学校
女子校

高1「現代社会」では、各自選んだテーマについて発表を行う
他人と違っていてもいい、そこがおもしろい
論理的思考力の育成がもたらす豊かな表現力
[ この記事のポイント ]
従来の入試に加えて論理的思考力&発想力入試を新設。
デュアル・ランゲージ・プログラムで伸ばす論理的思考力。
互いの個性を尊重する自由な校風で、多彩な分野のOGを輩出。
論理的思考力&発想力入試で 入学後に伸ばしたい能力を発見
桐朋女子の入試に2017年度から論理的思考力&発想力入試が加わった。言語分野と理数分野の2分野のオール記述式。言語分野では長文から情報を読み解き、内容に基づいた自分の考えを書く。ユニークなのは、ある日本人の行動を他のアジアの国々の人が見たらどう思うか、という具合に、他者視点を求める設問があることだ。「立場や見方を変えて考えることができれば、おもしろい発想が生まれるかもしれない。そこを見たいと考えています」と国際教育センター主任の熊野孝教頭は話す。理数分野も長文を読み解いて記述するスタイルだが、グラフや表、数式も「言語」として位置づけ、問題を解く過程と表現スキルを見る。
従来の口頭試問入試でも、いろいろなことに興味を持って取り組む姿勢や疑問を粘り強く追求する姿勢などを長年に亘り見てきた。しかし、「LINEなど便利な通信手段の普及と反比例して、子どもたちを取り巻く言語環境が年々貧しくなっていく傾向に、危機意識を持つようになりました。そこで、自分の考えを人に論理的に文章で表現する入試を取り入れることにしたのです」とBブロック主任の櫻井嘉津子教頭。それは入学後、同校で伸ばしたい力でもある。