神戸海星女子学院中学校
女子校

落ち着いた佇まいの伝統ある校舎
「真理と愛に生きる」キリスト教の精神
進学面にも好影響を与える心の教育
[ この記事のポイント ]
キリスト教の「愛の精神」を基盤に、全人教育で心を豊かに育んでいる。他方、昨今では進学校としても広く知られており、今春の実績では国公立大学に62人、また東京・大阪・神戸等の医学部医学科へは42人(過年度生を含む)が合格。心の教育を起点とする学習成果の秘密に迫る。
カトリックの教えを忠実に実践 穏やかな意義深い一貫教育
1951年、カトリックの宣教者であるフランス人シスターによって設立。社会で求められる女性を育成する伝統教育を今に受け継いでいる。糸井校長は「自分を見つめ祈る心、人のために自分を役立たせる心、異文化を理解する心、この3つの心を育てる教育に重点を置いています」と語る。では、いかにしてその心を育てているのだろうか。
一つの取り組みが「祈りの時間」。穏やかな気持ちで自分と向き合い、自身の良い面も嫌な面も受け入れる。静かに時間が流れる中、雑念やストレスから徐々に解放されていくうちに、気持ちがリセットされる。目には見えないが、こうした精神面の鍛錬を重ねることで、困難に直面してもそれを乗り越えられる力がついていく。
福祉教育や社会奉仕活動にも積極的。絶えず「人のために何ができるか」考える機会が巡ってくる。また、創立当初から外国語教育、異文化理解教育が盛ん。高1ではオーストラリアのカトリック校を、高2の修学旅行では全員がフランスを訪問。選択科目として、フランス語を学ぶ機会もある。別段意識しなくても、毎日ここに身を置くだけでグローバルなセンスが養われていく。
自分を見つめ、他者を愛す。この精神が醸成されていく中で、世界(社会)で自分が何をするべきか明確な答えを見出すことができる。それが結果として、高い進学実績に繋がっているようだ。