普連土学園中学校
女子校

トルコで開かれたロボット競技の世界大会の会場
ロボット競技(FLL)の世界大会へ出場!
生徒の関心を拾い上げ、能力が開花
[ この記事のポイント ]
1.独自の教養講座からスタートした活動が発展。
2.多くの実験・観察を通して理科への興味を引き出す。
3.実社会で生かせる論理的思考力を育む理科教育を実践。
女子のみという環境だからこそ自分の好きなことに没頭できる
行き届いた理数教育に定評のある普連土学園。今年度からは算数1科目による入試「2月1日午後算数入試」も導入された。自分の得意分野で力を発揮できるとあり、理系志向の受験生からの評判は上々だ。
文系、理系を問わず、生徒が各々の興味を追究し、可能性を引き出す学習環境が同校にはある。その一つが春期と夏期の長期休暇中に行われる教養講座だ。あらゆるテーマの講座が開講され、普段の教科学習の枠を越えて知的好奇心を満たす自由参加型の課外活動である。
これが発端となって、世界レベルの活躍につながった活動がある。「Friends Fab(以下、Fab)」だ。元々は理科の教養講座としてスタート。今では長期休暇以外にも自主的に有志が集まり、放課後に活動している。電子工作やプログラミング、ロボットの製作を行うほか、活動の一環として「FIRST LEGO League(以下、FLL)」にも参加。これはロボット製作に加え、与えられたテーマに関するプレゼンを行う国際的なロボット競技会だ。
直近の日本大会でFabは三位に入賞し、トルコで開催された国際大会への出場を果たした。「日本大会では圧倒的に男子だけのチームが多かったのに対し、世界大会での男女比は半々くらい。日本にありがちな性別による『こうあるべき』というステレオタイプなイメージは全くありませんでした」とFabの顧問で物理を担当する加藤芳幸教諭は語る。女子だけだからこそ、自分が本当に好きなことに没頭できる土壌が同校にはある。「これからも生徒がやりたいことを伸び伸びとやらせてあげたい」と加藤教諭。過去にはFLLに出場したことがきっかけでメカトロニクスや宇宙工学に興味を抱き、卒業後、大学で精密機械工学を学ぶ者もいる。