巣鴨中学校
男子校

オックスフォード大学に進学した金田さん
秘めた才能を発掘する算数1科目入試
前途に広がる進路はオックス・ブリッジ
[ この記事のポイント ]
1.算数1科目入試が始動、論理的思考力に優れた生徒を受け入れ。
2.圧倒的な基礎力で、解答方法を自らクリエイトする力を養う。
3.英国の名門校と留学協定、英国一流大学への進学も視野に。
2/1午後・算数1科目が始動「努力が報われる入試」へ
今年度からスタートした巣鴨の「算数1科目入試」。20名の募集に対し500名超の受験生が集まるなど、その人気ぶりが話題を呼んだ。当入試を通して「論理的思考力に優れた生徒を受け入れたい」と話すのは、数学科の為貝基文教諭だ。「それはすべての学びの土台となる力。巣鴨の教育によって知的好奇心を喚起することができれば、他教科においても十分に伸びる可能性がある」。入試問題も一変した。まず冒頭で、これまで扱わなかった計算問題や標準問題をあえて出題。その理由について為貝教諭は「努力が報われる入試問題にしたかった」と話す。「基礎問題をどれだけ多くこなしてきたか。地道な努力を重ねた生徒は、入学後も努力できるということです」。
そして目玉は大問5、会話文形式による文章題だ。ここで問うているのはもちろん読解力。そして解答を記述式にすることで、日本語による正しい表現力も求めた。従来は計算式を書き、正しい答えを導き出せば正解だった。しかし「問題を解けることと説明できることは別のレベル」と為貝教諭。「わかったつもりでも、言葉で説明する段階で理解の曖昧な点が浮き彫りになる。式の持つ意味をどの程度理解しているか、正確に測ることができます」。説明とは、原因と結果を論理的に表現する作業に他ならない。論理的思考力が可視化できるこの新しい問題は、巣鴨からの重要なメッセージでもある。