女子美術大学付属中学校
女子校

高3絵画コースの課題『社会と私』から。豊かな食生活が当たり前の私たちに、原産国の貧困や自然災害を示唆した
AI時代に熱い視線が集まるアート
育まれる独創力・発想力・英語力で大活躍
[ この記事のポイント ]
1.今年度より「美術・英語・ICT」の3分野で改革が本格化。
2.英語科は授業数を拡充、「アート・イングリッシュ」も本格始動。
3.独創力・発想力を鍛え、AI時代に新たな価値を提案する。
「美術が好き」を生かした女子美ならではの英語プログラム
石川康子校長就任で女子美は今、さらなる高みへ飛び立とうとしている。今年度より「美術・英語・ICT」の3分野で改革が本格化。中でも英語教育は、大幅に授業数を増やすなど充実化を図っている。
注目はオリジナル教材を用いた「アート・イングリッシュ」だ。これは美術を足がかりに英語を楽しく学ぶ、女子美ならではのプログラム。教科書を中心に学ぶ「ベーシック・イングリッシュ」と並行して展開される。例えば人が何かの動作をしている作品が多いフェルメールを引き合いに、〈現在進行形〉を使って作品紹介の英文を作成。「黒板に作品が映し出されると生徒の目が一斉に輝く」と英語科主任の佐野佳子教諭。「文法の正誤は別にして、自ら懸命に辞書を引き書こうとする。集中力とスピード感が違います」。好奇心が意欲を引き出し、意欲が能力を培う一例だ。最終目標は「自分の作品を英語で紹介する」こと。そのために高校3年間を通じて、週1時間のオンライン英会話も必修化。外国人講師とのマンツーマンで会話の瞬発力を身につける。「単なる作品紹介に止まらず、質疑応答にも応えられる深い対話力を養ってほしい」と佐野教諭は抱負を語る。