実践学園中学校
共学校

コミュニケーション力を育む教育を重視し
難関大学合格の先で活躍する人材を育てる進学校
[ この記事のポイント ]
1.コミュニケーションデザイン教育で資質・能力の向上をはかる。
2.思考力・判断力・表現力を育むリベラルアーツ&サイエンス教育。
3.英検対策を強化し、中3で準2級・高1で2級合格をめざす。
発想力・創造力を育む独自のコミュニケーションデザイン教育
実践学園では、Intensive(深掘り)、Independent(主体的)、Interactive(双方向)のテーマを掲げた『スリーi(アイ)教育』を展開中だ。これにより物事を構造化する思考力、その構造を的確に表現する力、得られた答えをもとに提案する力を育む。
同校のコミュニケーションデザイン教育は興味深い。「09年度から青山学院大学社会情報学部の協力を得てスタートし、その後独自の『コミュニケーションデザイン教育科』を立ち上げた。中1から中3は科目として週に1時間学んでいる」と倉田誠治教頭。これはグローバル人材に必要なコミュニケーション力を「自ら働きかける力」、「共感する力」、「場をつくる力」の3つと定義し、様々なワークショップへの参加を通し学習する授業だ。メタ認知・創造性・協働性という3軸で評価を行う『ALEプログラム』も導入し、自己の資質能力の発見・育成をめざす。「17年度からはALEプログラムにICTを活用し、プログラミング学習などを通じて、生産的思考の育成も行っている。中1と中2では合同授業にも取り組み、中2生はファシリテーターとして授業を進行し、下級生を導く役割を担うことで、コミュニケーションの場をつくる力を培っていく」と倉田教頭。一例を挙げると、ビジュアルプログラミングアプリ『ビスケット』を発明した原田康徳氏を講師に招いてのワークショップでは最終的にグループで1つのゲームを完成させた。その後、中3では2年間で培った成果をプレゼンテーションという形で発表し、そのスキルを磨く。さらに高1では、『イノベーション教育』にも取り組む。「来日した外国人にどのようなおもてなしをするか」をテーマにグループワークを行い、意見をまとめて発表するなど、グローバル社会で必要とされる新しい価値を創造する力を学んでいく。倉田教頭は「これからの社会で不可欠な『他者と協働する力』について中・高段階で体験的に学ぶことは、生徒の心の成長にもつながる」とその意義を語る。