立正大学付属立正中学校
共学校

コラムリーディングで飛躍する実践英語教育
それは大学時代に始まった
[ この記事のポイント ]
立正大学付属立正中学校 校長・大場 一人
1957年、東京都生まれ。立正中学校・立正高等学校・桜美林大学出身。大学卒業後、1979年4月に英語教員として立正に入職。2015年4月より学校長に就任。趣味は旅行と水泳。生徒とともに学び、一緒に成長し続けることが目標。好きな言葉は「努力」。
大学時代のアルバイトに学んだ英語教員としての原点
私は高校時代から英語が大好きでした。とにかく〝話す〟ことを重視し、色々な場所へ出かけましたね。大学は英文科へ進み、アメリカやイギリスへ3ヶ月ずつ遊学したり、米国関連施設でアルバイトをしたりしました。それらの体験から学んだのは、外国人とのコミュニケーションで大切なのはまず、自分の意見をはっきり伝え、イエス・ノーを明確にすること。そして表情や声のトーンなど、言葉以外の伝達手段も駆使することです。
長い間、日本の〝受験英語〟教育による問題が指摘されていますが、38年前、英語教員として本校に着任した時から、どうしたら生徒たちに実用英語を教えられるかと模索しました。そこで当時の校長のリーダーシップのもと導入されたのが、「ネイティブ教員による英会話授業」と「ホームステイ」です。その頃はまだネイティブ教員を採用するのはまれな時代でしたが、私はホームステイ先を視察するなど、先進的な英語教育を推し進めました。
現在の立正の英語教育はこうした長年の経験の積み重ねに基づいています。中学では週8時間、高校では8〜12時間(最大選択時)と十分な授業数を確保し、それぞれのステージに合わせた授業を展開しています。中学は主に発話を楽しむプログラム。ネイティブ教員による英会話の授業はクラスを3分割し、より密度の高い〝生のコミュニケーション体験〟にこだわっています。大きな目標の一つが、各学期に行われる英語の3分間スピーチです。将来の夢や学校生活についてなど、各学年でテーマを決め、クラスで発表します。一方、高校では「書く力」に重心を移し、週に一度、長文英作に取り組みます。教員が手間をかけ丁寧に添削するので、作文力は確実に向上しますね。今後は一人一台のタブレットを導入し、調べ学習を充実させ、内容面でもレベルアップをめざします。