啓明学園中学校
共学校

30%を超える「国際生」
生徒の心に世界を育む独自のグローバル教育
[ この記事のポイント ]
啓明学園中学校 校長・原田 泰宏
北海道札幌市出身、上智大学で哲学・神学を学び、31年間東京のカトリック系女子校で教鞭をとる。その間、東京私立中高協会の理事や東京私学教育研究所、日本私学教育研究所の中堅現職研修会や初任者研修会等の専門委員・運営委員をはじめ、八王子市青少年問題協議会委員、昭島市図書館協議員会副会長などを歴任。平成29年4月より啓明学園中学高等学校校長に就任、この4月より啓明学園幼稚園園長、啓明学園初等学校校長を兼務し現在に至る。
40におよぶ国と地域の国際生を文化的背景を生かして伸ばす
本校には、中学校で35%、高校で31%の「国際生」が在籍する「国際学級」があります。国際生には、海外からの帰国生、国内インターナショナル校の出身者、外国籍を有する者、留学生などが含まれます。帰国生には海外在住歴が10年以上という生徒や英語圏以外の出身者もいます。また、本校ではキリスト教精神に基づく教育を行っていますが、イスラム教の生徒も受け入れています。彼らの学んできた言語や文化的なバックボーンを生かすために英語、仏語、スペイン語、中国語、コリア語のネイティブ教員を採用し、オーダーメイドの教育を行っています。授業は一般生とは別に受けるものも多いですが、ホームルームは一般生のクラスに混ざり、学校生活を共にします。そのため、一般生にはごく自然に、「異文化を受け入れる」姿勢ができています。私は本校に着任して2年目ですが、当初は校内のあちこちから普通に英語が聞こえてきて、驚いたものです。
本校は、1940年に三井高維によって東京の赤坂台町の私邸で、帰国子女の教育を目的に創設されました。現在の国際学級は、脈々と受け継がれた伝統といえるでしょう。幼稚園から高校まである啓明学園において、発達段階に応じたグローバル教育のノウハウや蓄積されたおびただしい数のオリジナル教材の数々は財産です。