近畿大学附属中学校
共学校

貴重な体験が医療従事者としての使命感を育む
夢を成就させる“後伸びする力”
大学進学をゴール化しない未来志向の教育
[ この記事のポイント ]
「実学教育」と「人格の陶冶」が建学の精神。昨今は、ICT教育の先進校として、全国の教育関係者から注目を集めているが、「iPadは単なるツールに過ぎません。大事なのは、それを使って何をするかです」と中川校長は言う。「社会に役立つ人材の育成」を標榜する、その具体的な教育について探ってみる。
自らの努力と研鑽で学び方を習得 “後伸びする力”が育まれていく
「一人ひとりが理性的、知性的に生きていくための力を蓄える“トレーニングの場”として、学校はあるべきと考えています。そのために、生徒の可能性や能力をどのように引き出していくか。その術をどれだけ与えられるか。常にそれを考えています」と中川校長。点数や結果だけが評価される時代は終わり、これからの世の中では“セルフイノベーション力”が試される。そこを見据え、生徒自身が本当の意味で汗を流し“学び方”そのものを習得できる教育を実践している。
「高い進路保障と同時に、幅広い柔軟な進路選択を提起できる教育環境が整った大学附属のスケールメリットを活かして、後伸びしていく力を育てています。大学をゴール化しない、ここが私たちの学校が最も大切にしている点です」。まずは自分がどうなりたいかを思い描くところがスタート地点。その後、目標に近づくためにどのように取り組むべきかをトレーニングしていくのが「学校の役目」だと捉えている。そこでは、教員はあくまでファシリテーターであり、生徒を影から支える存在に過ぎない。日本屈指の総合大学である近畿大学を背景に、次の時代につながる「後伸びする力」を養っていく。