日本大学藤沢中学校
共学校

ケンブリッジ大学での研修は現地の大学生との交流がある
ケンブリッジ大学や日大農場で学ぶ
実体験やふれあいを大切にする学校
[ この記事のポイント ]
1. 英国名門校での海外語学研修で、より高みをめざせる人に。
2. 豪州からの生徒の受け入れなど、国内型の国際交流も盛ん。
3. すぐそばに日本大学生物資源科学部。中大連携教育が活発
日大付属各高からの選抜生と 共に学ぶハイレベルな語学研修
2020年度の大学入試改革に向け、各校では英語教育の見直しが急速に進められてきた。その主軸は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つのスキルをバランス良く身につけること。しかし、これほど声高に言われるずっと以前から、日本大学藤沢中学校では4技能の定着を徹底してきた。「英語を楽しみ、さらには道具として使いこなせるようになってほしい。大学も職業も、選択肢がぐっと広がります」と語るのは、英語科の加藤達哉教諭。基礎から着実に英語運用能力を育成し、中学卒業までに英検準2級、高校卒業までに2級以上合格をめざす。
同校では日頃の英語教育に加え、各種語学研修が充実。なかでも目玉は高2生を対象とした「サマープログラム」「イースタープログラム」だ。これは全国の日大付属の各校から選抜された生徒のみが参加できるプログラム。ケンブリッジ大学にて、語学に加え、イギリスの文化や芸術などをオールイングリッシュで学ぶ。ティーチングアシスタントをケンブリッジ大生が務めるほか、現地では学生寮に滞在するため、学生の日常にふれることもできる。「現地の学生はまるで生活の一部に勉強があるかのように学業に励む。世界屈指の名門校の学生が優秀である所以は、とにかく努力を惜しまないから。昼夜を問わずに学ぶ姿を間近にし、生徒は向学心に火をつける」と、加藤教諭は語る。
帰国後も学ぶ意欲はおとろえず、ケンブリッジ大生さながらに生徒はさらに高みをめざす。卒業後の進路はイギリスでの滞在で高められたグローバル志向もあいまって、早稲田大学や上智大学などの国際・語学系学部進学者の割合が高い。大学入学後の成長もめざましい。上智大学に進学したプログラム参加者は、大学在学中、成績優秀者だけに与えられる奨学金を獲得し、パリ第10大学に長期留学。幼い頃からバレエに親しんでいたことがきっかけで、留学先では舞台芸術を学んだ。多感な時期の国際体験は、その後の可能性を一気に押し広げてくれるのだ。
ほかにも同校では、中3・高1生が参加できる2週間のオーストラリア語学研修に加え、研修先であるリバーマウントカレッジの生徒が同校を訪れる受け入れプログラムも実施。2017年度からは在日留学生を招いた交流プログラムもスタートした。加藤教諭は「こうした機会を与えると反応する生徒は多い。海外の人と交流したいという思いを持っていることが伺えます」と語る。