青山学院中等部
共学校

メディアスペースで学ぶ生徒たち
新校舎の完成で理想の環境を実現
自由闊達な校風が豊かな人格を育む
[ この記事のポイント ]
1. 教科センター方式を採用した新校舎が体現する新しい教育。
2. 詰め込み式ではない教育が個性と多彩な才能を伸ばす。
3. キリスト教教育が他者への思いやりや奉仕の精神を育む。
教科毎に異なる教室へ移動 待つ授業から向かう授業へ
青山学院中等部は1947年に男女共学の中学として開設され、2017年には創立70周年を迎えた。同年3月には新しい教育を体現する新校舎が完成、特色ある教育が行われている。新校舎は地下1階地上6階建で教科センター方式を採用。教科センター方式とは、すべての教科が専用の教室を設け、欧米の学校や大学のように生徒は時間割りに従い専用教室に向かうというシステムだ。この方式では従来のように、生徒はHRで教師を待ち、授業を受ける受動的な形態ではなく、生徒自らが目的の教室に移動する。この行動が能動的な学習態度に繋がっていく。移動時には他学年の生徒と顔を合わせる機会が増え、挨拶を交わすなど生徒同士のコミュニケーションが広がった。
6階理科、5階数学、4階英語、3階社会、2階国語と教科ごとに分かれた各フロアにはメディアスペース(MS)と呼ばれるオープンスペースが設けられている。このMSには教科の特色があらわれた展示が広がる。たとえば理科のMSには化石の標本、社会科のMSには地球儀や地形の模型などが展示され、廊下の壁面には生徒が提出したレポートのうち優秀なものが貼り出されている。展示は教師から生徒へのメッセージであり、知的好奇心を刺激する。レポートの発表は自分とは異なる友人の考え方を知る絶好の機会となり、学習意欲を高める結果となった。まさに空間すべてが学びの場といえるだろう。