三田国際学園中学校
共学校

理科の実験授業では、ICTを活用しながら論理的思考力を培う
「制限を設けない勉強」が深く思考する学びへつながる
医学部を視野に入れた理系クラスも中学に新設
[ この記事のポイント ]
1. 新たに設置される「メディカルサイエンステクノロジークラス」。
2. 多様な価値観に触れ理解を深める「インターナショナルクラス」。
3. 基礎ゼミナールで探究心を引き出す「本科コース」。
ダイバーシティ環境で育つ 深い論理的思考力
三田国際は、日本の学校で学んできた生徒のほかに、北米、アジア、アフリカ、東欧など世界中の国や地域からの帰国子女、国内のインターナショナルスクール出身者、そして18人の常駐外国人教員が集まる、まさに「ダイバーシティの学校」だ。多様な価値観を理解し、複雑な課題を解決する力を養うため、21世紀型の教育に力を入れており、その推進校としても知られている。
同校が実践する21世紀型の教育とは、「徹底的に考えさせる」教育のこと。すべての教科で「疑問・仮説・検証・結論」といった4つのプロセスをじっくりたどる相互通行型の授業を行い、試行錯誤の過程で、考える力を身につけることをめざしている。まずは各授業のテーマを確認し、テーマに沿った共通知識を獲得。思考と議論に対する準備を整えたあとに教員が「トリガークエスチョン」と呼ばれる鋭い発問を行うと、生徒の知的好奇心に一気に火がつくのだ。その後はひとりで自分の考えを整理し、仮説を構築して、グループディスカッションへ。他者の意見を聞きながらあらゆる角度で仮説を検証し、結論を導き出していく。
「こうした授業を繰り返し行うことで、『深く思考する』ということが当たり前になっていくのです。21世紀型の教育で身についた思考力は、将来、未知の問題に直面したときに、おそれずに向き合い、乗り越えていく大きな支えになると確信しています」。こう話すのは、大橋清貫学園長。「入試では記述式問題の解答を重視して見ています。本校の入試そのものが思考力を問うものなのです」と語る。