女子学院中学校
女子校

自己と向き合う礼拝の時間
〝真剣な話が出来る〟時間と空間の中で
引き出された〝力〟は一生の支えとなる
[ この記事のポイント ]
1. キリスト教精神をベースにした教育が未知の力を引き出す鍵を握る。
2. 一人一人が大切な存在。個の尊重と多様性を重視する教育を行う。
3. 自主性と自由な校風が周囲に流されない確固たる軸を培う。
キリスト教教育を通じて 未知の力を引き出し大切に育てる
明治3年の創立以来、キリスト教精神を基盤とし独自の教育を貫き続けてきた女子学院。自立した女性の育成をめざす同校は、日本の女子教育のリーディングスクール。「女子だけという環境でしか芽生えない力は、確かに存在する」と鵜﨑創院長は女子校の意義を語る。「女子は幼い頃から社会性を持ち合わせる傾向があり、周囲を見てあえて発言しない、行動を起こさない選択をする場合がある。例えば、『この発言や行動は誰かに譲った方が得策』という配慮が働くといったように。そこから自由になり、まだ開花していない未知の力を引き出す教育を重視しています。その力は一生の支えや宝になり得る可能性を秘めているのです。本校の教育を通して、それを見つける役割を果たしたい」と語る。
教科のカリキュラムとは別に教育の柱とも言える行事がある。それが中2の「ごてんば教室」と6年間の集大成となる高3の「修養会」だ。
いずれも校外の施設で行われる2泊3日の宿泊行事である。3日間をかけ、定められたテーマに沿ってそれぞれが思いを巡らせ、ディスカッションを重ねて互いの意見を交換し合う。仲間の話に真摯に耳を傾け、自分とは異なる意見も素直に受け止めることで、物事を多面的に見る眼も育まれる。