本郷中学校
男子校

本数検:成績優秀者は全校生徒の前で表彰される
先輩をロールモデルに自学自習で道を拓く
文武両道のたくましい男子を育成
[ この記事のポイント ]
1. 「本郷数学基礎学力検定試験」は自学自習の象徴。
2. 上の学年の生徒が下の学年の生徒を教える合同授業を実施。
3. 夏休み、保護者を講師に迎えて教養講座を開講。
計画的に自ら学ぶ習慣がつく オリジナルの数学検定試験
本郷には、「本郷数学基礎学力検定試験」通称「本数検」と呼ばれる試験がある。今から15年ほど前、同校は授業外の補習を日常的に行い、手厚い学習体制を敷いていた。面倒見の良さは教員の自負するところだったが、やがて、授業でわからなかったら補習に出ればいいという安易な考えを持つ生徒が増えてきたという。「教員の間から、このままでは与えられることをこなすだけの受け身の人間になってしまうのではないか、という深刻な懸念が出てきました。そこで、生徒の学習意欲を喚起し、自学自習を促す方向に、シフトチェンジしたのです」と佐久間昭浩校長は話す。「本数検」はそんな改革の機運の中から生まれた数学のオリジナル検定試験だ。各学期の始業式の日に中1から高3まで全学年に実施されるもので、得点に応じて級・段位制を採用している。幅広い分野から出題されるため、一夜漬けは通用しない。高い段位を取りたければ日頃からの計画的な学習が不可欠だ。また、高校生になると実際の学年より上の学年の試験にもチャレンジできるのも、生徒の意欲をかきたてている。「例えば東大に合格した先輩が、どの時期に何級で、どの時期に何段だったか、すべて統計として出ています。それを参考に、生徒は具体的な目標を立てて試験に臨んでいます」と佐久間校長。