5種類の入試が生み出す新しい学校風土。
多様な価値観とのふれあいが生徒を育む

「私の一冊」コーナーの様子
5種類の入試が生み出す新しい学校風土。
多様な価値観とのふれあいが生徒を育む
[ この記事のポイント ]
①多様なバックグラウンドを持つ生徒の共同体をめざす入試。
②思考力、判断力、生き方、そのすべてを包括する読書を奨励。
③社会に出てから力を発揮する「共感力」も読書で育成。
入試の試験型を5種類に変更し、校内で異文化交流を実現
2018年度から、中村の入試は従来の3種類から5種類に変わる。教科試験の一般入試と特待生入試及び自分の活動をアピールするポテンシャル入試はそのまま残し、適性検査型特待選抜入試、英語ポテンシャル入試を加えた。英語ポテンシャル入試はリスニングと英語の面接を課すが、英検4、5級程度の英語学習者を対象とする。
「ポテンシャル入試で入学した生徒は数こそ少ないものの、教室で他の生徒に与える影響は大きなものがありました。そこで、入学段階からさらに多様な生徒に入ってもらえるよう、入試の区分を増やしたのです」と永井哲明校長。入口は異なっても、中学入学後、生徒たちは英語や数学に取り入れられている習熟度別授業以外は同じ教室で同じ授業を受ける。ある分野で高いレベルの実力を持つ生徒が、身近な友人となる。「外国人との交流だけが異文化交流ではありません。様々なバックボーンを持つ生徒が同じクラスで活動することによって、理解と共感を深めていく。これもまた、異文化交流と考えています」と、永井校長は話す。