普連土学園中学校
女子校

中3は代数・幾何ともに2分割クラス編成で実施
数学で大切なことは、イメージする力。
苦手意識を抱きやすい文章題もクリア
[ この記事のポイント ]
①算数の入試の採点時には途中式もチェック。配点の対象に。
②数学を系統立てて学べる『システム数学』を教科書に採用。
③ティーム・ティーチングと2分割クラス編成で丁寧な指導。
問われている意味を把握し、地道に計算を積み重ねる力を
普連土学園の算数の入試では、毎年、小学校時代に身につけた基礎基本とそれらの活用力を測る問題が出題されている。左記にあげた問題は、一見するとベーシックな速さを求める問題に感じられるが、コツコツと計算を積み上げる力はもちろんのこと、問われている意味をきちんと把握できていなければ正解にはなかなかたどり着けない。数学科主任の片山聡一郎教諭は「この問題の特徴は、A、B、Cの3人が登場していること。これが2人ならば『この数字とこの数字を組み合わせればいい』といったように、公式に当てはめ易いですし、塾などでトレーニングを積んでいます。しかし、3人になると途端に解けなくなる。つまり、応用力とイメージ力が足りていないのです。長文の問題文を咀嚼しきれていないことも一因です」と語る。
例えば、(2)の問い。あらかじめ〈AさんがゴールしたときBさんは10m後ろにいた〉ことが示されていることから、問題文を「Bが10m進むのに何秒かかるか」と置きかえてみれば一気に考え易くなる。(1)で正しい答えを出せればスムーズに解答できるのだ。
「正解率が低かった問いです。1行の問題文すら理解できていないということ。国語力や語彙力とも関連性はありますが、問題文にある情報を組み合わせて具体的にイメージできれば解けるはず」と、数学科の中澤研一教諭。続けて、次のように語る。「イメージし易くするには、図を書いてみることも大切。自分が問題文の登場人物になりきってシチュエーションを思い浮かべるだけでも効果はある。実際、(2)の問題でコンマ何秒という解答が見受けられましたが、イメージできれば数字が現実的でないことに気づく。答えを見直すときにも役立ちます」。