常翔学園中学校
共学校

クエストカップ全国大会で昨年度グランプリを受賞
未来(社会)へつながる13歳からの学び
「常翔キャリアアップチャレンジ」に注目
[ この記事のポイント ]
「自主・自律の精神と幅広い職業観を養い、目的意識を持った進学の実現により、将来、実社会で活躍できる人材を育成する」を教育理念としている。今春、中高一貫の第一期生が高校を卒業し、素晴らしい合格実績を示したが、「大学合格だけが目標ではない」と言い切る。「職業観」に言及する進学校が目指す教育とは?
勉強、進学面のみならず『職業観』にもフォーカス
大学合格は「当然の使命」と考えているが、それ以上に大学入学後、さらに社会で活躍できてこそ“大学”は意味を持つ。「この分野で活躍したい、この企業で働きたい、こういう人間になりたい。だからこの大学、この学部というプロセスで進路決定をするべき」と言うのは、入試部長の根来教諭。「大学合格だけを目標としない」の真意は、ここにある。こうした思考を定着させるのが、独自のキャリア教育「常翔キャリアアップチャレンジ」だ。“未来(社会)へつながる13歳からの学び”とサブタイトルを付けており、中1より柱となる4つのプログラムを通して、21世紀型スキルを身に付け、人間力を高めていく。
特筆すべきは『探究プログラム』。主な取り組みでは、日本経済新聞のコラム「私の履歴書」を題材に、先人たちの軌跡をたどり、「生き方」「考え方」を学び、そこで取り上げた人物のドキュメンタリー作品の制作から発表までを行っていく。校内で優秀作品に選ばれたグループについては、さまざまな分野・テーマで探究の成果を競い合う「クエストカップ全国大会」にエントリー。大舞台でプレゼンテーションに挑む。中学では4年連続、高校では11年連続して全国大会に出場しているが、昨年は堂々のグランプリを受賞。成果の程がうかがえる。
他に『大学体験プログラム』では、同じ法人内に3つの大学を持つスケールメリットを生かし、「宇宙工学の体験」「光ファイバー製作」「ロボット操作体験」「看護師体験」「模擬法廷見学」「淀川水質検査」「薬草園見学」などの中大連携による貴重な学習機会を創出。ソーラーカーの製作や太陽エネルギーの測定にチャレンジする『サイエンスプログラム』、英会話だけでなくキャリア教育の中にネイティブ講師を入れる『英語コミュニケーションプログラム』など、幅広い知識と教養を身に付け、生きる力と探究心を育む、実に多彩な学びが用意されている。