東京電機大学中学校
共学校

中1の情報の授業で使用する「こくり」。プログラミングで動作をさせたり、話をさせたりして生徒の興味を引きつける
遊び感覚で創造力をはぐくむ生徒たち プログラミング技術でアプリ開発に夢中
[ この記事のポイント ]
情報教育が充実。中1からプログラミングの基礎を学ぶ。
ツールのスキル獲得だけでなく、人間力を伸ばすことを意識。
理科は実験重視。理論を具体的にイメージする力が武器になる。
プログラミング技術は
近未来の日本で必須になる
情報活用能力の育成を目的とし、20年度からは小学校でプログラミング教育が必修化され、中学校、高校でも順次、カリキュラムに組み込まれていくことになるが、東京電機大学中学校では、20年前からプログラミング教育を行っている。
いち早くプログラミング教育を取り入れた理由について、かつて大手重電メーカーで世界に誇る新幹線運行システムの開発に携わり、現在、同校の情報理工科を担当する山住直政教諭は、次のように語る。「WordやExcelの黎明期、扱うことができたのは、操作に精通したエキスパート。しかし、今では社会人の必須スキル。これと同じくプログラミングも〝当然の素養〟になる」。
この背景として、山住教諭は日本が抱える人口減少問題を挙げる。「インフラを始め、様々なものがコンピュータで制御されています。これを円滑に維持していくには、大勢のコンピュータエンジニアが必要。人口が減少すれば技術者は減り、一部の人だけが担う仕事ではなくなるでしょう。その結果、誰もが日常業務としてプログラミングを行うことになるはずです」。