青稜中学校
共学校

修学旅行の訪問先も、生徒の意欲を前提とした「希望制」
自主性を重んじ確かな意思力を育む教育は 新校長のもと、さらなる深化へと向かう
[ この記事のポイント ]
今年度から新たな教育プログラム導入と制服刷新。
多彩な希望制研修・行事が育む自主性や社会性。
〝狭さ〟が優位となる信頼関係とおおらかな学習環境。
生徒一人ひとりに寄り添う
おおらかな校風が挙げてきた成果
青稜中学校の校舎内を歩くと、その伸び伸びとしたおおらかな校風が伝わってくる。生徒たちは礼儀を心得ながらとても明るい。先生たちもまた破顔でそれに応える。
「狭い校舎ですから」と笑う伊東充教諭。「おかげで教職員との信頼関係を築きやすいし、中1から高3まで生徒間の一体感もあります」
〝社会に貢献できる人材〟を育成するため1938年に女学校として創学し、95年の共学化後はさまざまな学校改革を進めてきた青稜。近年では国公立大や難関私大への合格実績も伸び、在校生の学力や目標意識も着実に上がっている。中3頃から急に伸びていく生徒も多いそうだ。
「個々の基礎力を伸ばしていくため、一人ひとりに伴走していくのが我々の役割です。進んでいく時も悩む時も常にサポートし、共に走ります。また、もうひとつの役割は社会の理不尽さを知ってもらうこと。何もかもパッケージして提供するのではなく、自分で考え、つらい山も自ら越えていく意思力をつけていけるよう多くの選択肢を用意しています」
もちろんオンライン学習やネイティブ教員による英語授業、課外講習、中3での卒業論文なども行っている。しかし本校の強みはそこではなく、自分で選ぶ希望制のプログラムが数多くあり、かつ参加へのハードルが低いことだと伊東教諭は言う。