共栄学園中学校
共学校

蓮池薫氏も登壇された中学講演会
本物に触れることで好奇心の灯がともる 実践英語と活発な議論で生徒たちは成長
[ この記事のポイント ]
1.年6回開催される中学講演会で、本物に触れる機会を提供。
2.オンライン英会話やECCによる英検対策講座をスタート。
3.iPad端末の導入で電子黒板と連動。活発な議論を展開。
専門家を招いた講演会で
本物に触れる機会を提供
共栄学園では、13年度から年6回程度、専門家を招いた「中学講演会」を開催。テーマは、宇宙やロボット、空の仕事、落語、音楽、海外事情、留学など多岐にわたる。
昨年5月には、拉致被害者の蓮池薫さんを招き、「日本人拉致被害者を知る」というテーマで講演会を開催した。事前学習として、映画〝めぐみ〟を見た生徒たちの中には、蓮池さんの話に耳を傾けながら涙を流す生徒も。講演後は、「未だに北朝鮮に残っている人たちに一刻も早く帰国してもらうため、自分にできることをやっていきたい」「蓮池さんの『北朝鮮の国民は悪くない、指導者が悪い』という言葉が印象的だった」などの声が寄せられた。
昨年9月には、小惑星探査機「はやぶさ2」の開発を手がけたJAXAの技術者による講演会を実施。これをきっかけに宇宙に憧れを持ち、一部の生徒が筑波宇宙センターを自主訪問するなど学校以外での学習意欲向上にもつながっている。
「学校教育では、生徒たちが実際に現場に赴いて学ぶ時間がどうしても限られてしまいます。そこで学内で〝最先端の現場〟の声を聞くことにより、彼らの心の琴線を刺激し、少しでも興味を持ってもらえる環境を作れれば」と松宮博教頭。さらに講演の教育効果について、理科の遠藤春樹教諭は「講演での話をきっかけに好奇心にスイッチが入ると、生徒たちの学びがとても能動的になります。一方で、好奇心がなくなるとだんだんと受け身になり、将来の進路を人まかせにしてしまうケースも見られます。中学のうちに一つでも夢中になれるものを見つけられれば、高校生活は充実したものになり、将来のキャリア選択の足掛かりにもなるはず。そういう意味では、彼らの好奇心をいかに引き出し、持続させていくか、私たち教員の手腕も問われていると思います」。