日本女子大学附属中学校
女子校

タケノコ掘りや落葉で焼き芋も作れるキャンパスの“森”
〝森の中の学校〟で過ごす6年間 知的好奇心をかき立てる五感活用教育
[ この記事のポイント ]
1.本物の自然は最高の教材。学校を囲む森で生きた学びを実践。
2.中学理科の集大成「ニワトリの解剖」で、命の尊さを考える。
3.日本女子大学理学部での講座で大学レベルの実験を体験。
学びのフィールドは校地の森
ゆとりある教育環境
日本女子大学附属の学び舎は、緑に囲まれた里山にある。季節の移ろいを植物の変化に感じたり、時折、姿をのぞかせる野生動物の生命力に驚かされたりと〝森の中の学校〟で過ごす日々には、心が動かされる瞬間が幾度となくある。
「ふと漂ってくる花の香りを感じる、季節ごとの草木の姿に目をこらしてみるなど、自然を五感で感じることは、知的好奇心を駆り立てるきっかけになります。実際に見たり、触れたりという経験は、いつしか生徒の引き出しとなり、気づけば学びにつながることもあるでしょう」と理科の山本昂宏教諭は語る。
里山の維持は人の手による管理が欠かせない。附属幼稚園から大学までの教員をはじめ、日本女子大学の関係者有志による里山保全活動が定期的に行われており、この活動に同校の生物部の生徒も参加。同学に通う園児や児童を交えながら、下草刈りをしたり、落ち葉掃きをしたりと、年代や立場を超えた活動が展開されている。生物多様性のあり方を間近にし、人と自然が共生できる喜びを体感しながら、豊かな知と心が育まれている。