巣鴨中学校
男子校

SSSで授業を行ってくださったイギリス人の講師たちとオックスフォード大学在学中のOB金田さん(写真中央)
上限のない数学力と多角的な視点を育む
前途に広がるのはオックス・ブリッジ進学
[ この記事のポイント ]
「算数1科目入試」で論理的思考力、総合力に優れた生徒を発掘。
本物の英国トップエリートから直接学ぶ独自のサマースクール。
オックス・ブリッジなど英国超一流大学進学ルートを確立。
算数1科目入試問題は 基礎から難問まで幅広く網羅
巣鴨では、全ての学びの土台となる論理的思考力に優れた生徒の受け入れを掲げ、昨年度から「算数1科目入試」を導入している。2期生にあたる本年度は20名の募集に対して700名超の受験生が集まる人気となった。入試問題は5問。難易度は高く、同校独自の特徴があると数学科の爲貝基文教諭。難解な問題だけでなく、計算力などの日々の努力が結果に反映する基礎力を問う問題も出題された。「基礎問題をどれだけ多くこなしてきたかを見たい。地道な努力を重ねた生徒は、入学後も努力できる」とその意図を語る。特筆すべきは問5の記述式問題。会話形式による長文文章題だ。爲貝教諭は「数学には論理の構築が重要。原因と結果を論理的に説明できるかどうかを問うことで、数学以外の能力も見ることができる」と語る。例えば、問題文を精読し読解する力とともに日本語での正しい表現力も必要となる。さらに時間内に解答するには、素早く理解し、式を組み立て、処理する能力も求められる。爲貝教諭の言葉通り、昨年の高倍率を勝ち抜いた算数1科目入試の1期生は、数学のみならず全教科に優秀なバランスのとれた生徒が多い。「全教科の総合成績で見るとトップ集団のうち約半数以上が算数1科目入試組が占める」と爲貝教諭。21世紀型の数学教育を標榜する同校。これを体現化した算数1科目入試は、入学後の1期生の優秀な成績がその成果を如実に物語っている。