足立学園中学校
男子校

学園祭で発表する探究コースの生徒たち
探究学習が生徒の心に学びの火をつけ
オックスフォード大でチュートリアルを体験
[ この記事のポイント ]
1.「探究総合」での学びが著しい成長を実現する。
2.自分で問いを立て、能動的に研究に取り組む「課題探究」。
3.国内高校で初のオックスフォード大学短期留学体験プログラム。
3期目を迎えた「探究コース」さらに高まる教育の充実度
18年度より、高校課程に探究コース、文理コース、総合コースの3つのコースを設けた足立学園。探究コースは全国の高校で増加傾向にあり、難関大学合格者数を伸ばしているが、東京都内では初の設置となった。答えのない課題に向き合い、探究する能力の育成をめざす。
同校の探究コースの中核をなすカリキュラムが「探究総合」である。教科学習で得た知識を活用して取り組む課題解決型の授業だ。高1・2で週2時間、実施される。
高1の1学期は探究学習の「型」を習得した後、「足立区の活性化」をテーマとしたプロジェクトに挑戦。「自分たちにとって身近な足立区を更に魅力的な地域にしていくための提案をしてもらいます」と授業研究係副主任の飯山泰介教諭は語る。まずは生徒自らが街頭アンケートを行い、一般の人々から見た足立区に対するイメージを調査。アイデアをまとめる過程では、足立区役所の職員を招いて直にアドバイスを受ける機会もある。「主観ではなく、広く価値観や考えを理解した上で物事に向き合えるようになってほしい」と飯山教諭。実際、最終的には実に奥深い提案が出揃った。「若者向けの店舗を足立区に誘致する」という提案をした班は、足立区内の飲食店の出店率に対する閉店率の高さを示しながら、空き家になった店舗の活用方法までを示した。飯山教諭は「データやエビデンスに裏付けられた提案に驚かされました。生徒の成長が頼もしい」と語る。